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新人警察官の拘束体験研修
第5章 第三部 後編 水面(みなも)の波紋

***
拘束具担当の美帆は、また1人女性参加者が、道場から彩の部屋か、里奈の部屋に連行されるところを見守っていた。目の前には1人だけ残されていた。
美帆はうつ伏せになっている彼女に近付いた。優しく肩に手を触れ、「大丈夫…?」と声を掛けた。彼女が頷くと、美帆は彼女の上体を丁寧に起こしていた。
美帆は彼女の足を楽にさせようと、O脚矯正ベルトを1本ずつ、ゆっくりとマジックテープを剝がしていった。彼女は体をしばらく横にしており、体の側面の筋肉がひどく張っている気がしていた。そして彼女の両脚を畳の上で伸ばすように促した。
美帆は「内緒ね…」と彼女に言い、畳の上に腰を落とした。すぐに彼女の診断カルテを抜き取った。けして本人に見られないよう、素早く運動着のポケットにしまった。まず彼女の目隠しを外し、口元の粘着テープをそろそろと剥がした。その流れで口の中から白い布を取り出した。
「もう私だけですか…?」と彼女は美帆に聞いた。
講師は「うん…」と答えた。
美帆は一瞬悩んだが、彼女の手首にかかっていたレザーリボンを外していく。彼女のカルテメモを確認したいと思ったが、すぐに思いとどまった。なぜなら彼女にかけたレザーリボンが全く緩んでいなかった。
拘束具担当の美帆は、また1人女性参加者が、道場から彩の部屋か、里奈の部屋に連行されるところを見守っていた。目の前には1人だけ残されていた。
美帆はうつ伏せになっている彼女に近付いた。優しく肩に手を触れ、「大丈夫…?」と声を掛けた。彼女が頷くと、美帆は彼女の上体を丁寧に起こしていた。
美帆は彼女の足を楽にさせようと、O脚矯正ベルトを1本ずつ、ゆっくりとマジックテープを剝がしていった。彼女は体をしばらく横にしており、体の側面の筋肉がひどく張っている気がしていた。そして彼女の両脚を畳の上で伸ばすように促した。
美帆は「内緒ね…」と彼女に言い、畳の上に腰を落とした。すぐに彼女の診断カルテを抜き取った。けして本人に見られないよう、素早く運動着のポケットにしまった。まず彼女の目隠しを外し、口元の粘着テープをそろそろと剥がした。その流れで口の中から白い布を取り出した。
「もう私だけですか…?」と彼女は美帆に聞いた。
講師は「うん…」と答えた。
美帆は一瞬悩んだが、彼女の手首にかかっていたレザーリボンを外していく。彼女のカルテメモを確認したいと思ったが、すぐに思いとどまった。なぜなら彼女にかけたレザーリボンが全く緩んでいなかった。

