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妻女王様さくら
第1章 キャバクラごっこ
それは、もう遊びの域を超えていた。
達郎はある日、リフォーム会社「ルミエール内装」に連絡し、
5LDKマンションの一室を“高級ラウンジ仕様”に変えてくれと依頼した。

壁にはシャンパンゴールドのクロス、天井にはクリスタル風シャンデリア。
深紅のベルベットソファは、銀座の高級クラブから特注で取り寄せた。
床は厚手のカーペットに張り替え、防音まで施す。

完成までの二か月間、達郎の頭の中は、その部屋でドレス姿のさくらがグラスを傾ける光景でいっぱいだった。

内装が完成した日、達郎はさらにAmazenで大量の酒を注文した。
「ドメ・ペリエール 2009」――本家に似た名のシャンパン。
「アルモンド・ブリュット ゴールドエディション」――黄金色のボトルが輝く高級酒。
さらに「シャトー・ラヴィニョン 1985」など、聞いただけで酔いそうな銘柄を次々とカートに放り込む。
1本3万円、5万円は当たり前。注文履歴の合計額を見て、普通なら怯むはずだが、達郎は高揚感しかなかった。
これは浪費ではない。さくらを最高の舞台に立たせるための投資だ――そう信じていた。

その夜、完成した“ラウンジ武藤”にさくらを案内した。
「……なにこれ」
ドアを開けた瞬間、彼女の表情がわずかに変わる。
天井のシャンデリアが光を反射し、ソファの赤が彼女の肌を際立たせた。
「ここで……キャバクラごっこをやろう」
達郎の声は、少し震えていた。

さくらはソファに腰掛け、グラスを受け取る。
「……ふふ、やりすぎじゃない?」
「これがいいんだ。君は、この部屋の女王様だから」

グラスの中の泡が弾ける音が、二人の間に静かに広がった。
その時、達郎はもう自分の生活が後戻りできない場所まで来ていることを、うすうす感じていた。
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