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妻女王様さくら
第1章 キャバクラごっこ
金曜の夜8時。
インターフォンが鳴ると、達郎の胸がわずかに高鳴った。
玄関に現れた浩一は、黒のジャケット姿に落ち着いた表情。
手には、ドン・ペリニヨンのグリーンボトル。
「こんばんは、板井さん」
「お、お邪魔します」
少し照れた笑みを浮かべた浩一の視線が、奥のリビングへ向かう。

そこには、シルバーグレーのロングドレスに身を包んださくらが立っていた。
髪は緩く巻かれ、肩から流れ落ちる光沢が、淡い照明に溶け込んでいる。
笑みを浮かべたその姿は、かつての可憐な部下ではなく、
まるで夢の中の女神のようだった。

「今日は特別なお客さんですね」
さくらは浩一の手からドンペリを受け取り、
丁寧に開栓すると、遠くのテーブルに座る達郎のグラスと、
浩一のグラスに順に注いでいく。

部屋はキャバクラを模したレイアウトで、達郎と浩一は離れた席。
さくらはまるで本物のホステスのように、交互に指名を受け、交互に席を移る。
浩一の初回だからか、達郎はやや遠慮気味に振る舞い、
笑顔で見守るふりをしながら、その会話の断片を耳で追った。

「板井さん、お仕事大変ですか?」
「ええ…まあ。でも今日は、その疲れを忘れに来ました」
浩一の視線は、自然とさくらの瞳に吸い込まれていく。
彼女がグラスを持ち上げ、ベルエポックを軽く口に含むだけで、
浩一の呼吸が浅くなるのがわかった。

達郎はその様子を見ながら、胸の奥がざわめいた。
――俺の妻なのに。
だが同時に、不思議な高揚感が、全身を巡っていくのも感じていた。
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