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男友達と気持ちイイこと《短編》
第1章 男友達と気持ちイイこと♡



ベッドの上に横になり
春樹の帰りを待っている間。

毎晩決まって送られてくる
先輩からのおやすみLINEに返信をしながら
だんだんと瞼が重くなっていくのを感じる。



「──シャワーありがとな。ついでに脱衣場のタオルも借りたけど」


『…ん…、いいよ…。後で洗濯機に入れといて』



バスルームから戻って来た春樹が
ベッドの縁に腰を下ろす。


男らしい広い背中…、

濡れた髪から滴る雫が
白いシャツに滲んでいく。

その様子を眺めているだけで
さらに押し寄せる睡魔によって
視界が狭くなる。



「…おい。もう寝んのかよ。せっかく差し入れ買って来てやったのに」


『だって…、眠たいんだもん…』


「いいから起きろって…。俺だけ置き去りにして寝んなよ、バカ」



細長い指先がおでこに触れ
掻き分けた前髪が耳へと掛けられる。

口では「バカ」なんて言っておいて、
驚く程に優しい触れ方をしてくるものだから…

数秒前までの眠気が嘘のように吹き飛び
意識までもはっきりとしてくる。


『っ…もう…。なによ…?』


「…別に」



おでこから頬、頬から唇…

私の反応を楽しむかのように
肌の上をなぞる指先の感触がくすぐったくて。

その攻撃から逃れるように
寝返りを打ち、背中を向ける。



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