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久美子
第3章 転機

そして25歳の時に旦那さんが癌で亡くなり組を解散した。
元々そんなに大きな組でもないし、舎弟もヤクザの世界に残ると言う者は系列の組長さんに頭を下げて引き取って貰い、盃を分けた兄貴分や叔父貴に返したそうだ。待っていた財産も皆で分配した。舎弟達は
「姉さんが全部引き取って下さい」
と言われたが、旦那の形見分けのつもりでと納めて貰った。
「組を引き継ぐってことはなかったの?」
「そんなに甘い世界じゃないのよ。女がどうこう出来る所じゃないって思ったから畳んだの。」
久美子が言うにはヤクザは面子を重んじる。女子供の世界では無い。
下手に首を突っ込むと只では済まない。それが判るからなのだ。
元々そんなに大きな組でもないし、舎弟もヤクザの世界に残ると言う者は系列の組長さんに頭を下げて引き取って貰い、盃を分けた兄貴分や叔父貴に返したそうだ。待っていた財産も皆で分配した。舎弟達は
「姉さんが全部引き取って下さい」
と言われたが、旦那の形見分けのつもりでと納めて貰った。
「組を引き継ぐってことはなかったの?」
「そんなに甘い世界じゃないのよ。女がどうこう出来る所じゃないって思ったから畳んだの。」
久美子が言うにはヤクザは面子を重んじる。女子供の世界では無い。
下手に首を突っ込むと只では済まない。それが判るからなのだ。

