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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第18章 ずっと好き~せめて想うだけでも許してください。
普段はハイスペックで仕事も家事も何でもできるのに、朝が弱い唯斗さん。
あたしよりずっと年上で、優しくて――。
ずっとずっと大人なひと。
好き。
やっぱりあたしは、貴方が大好きです。
今だけ――。
そう自分に言い聞かせて、あたしは涙を流して広い胸板に顔を埋めた。
そうしたら、力強い腕がそっと抱きしめてくれる。
顔を上げても目を覚ます気配はない。
深い寝息を立てている。
だからきっと無意識。
ただの条件反射。
寝ぼけているのかもしれない。
もしかすると、あたしと姫実花さんを間違えて抱きしめてくれているのかもしれない。
唯斗さんには何度も抱かれたし、たくさん中に注がれた。
好かれていなかったのに……。
結局、あたしは唯斗さんにとって性欲処理の相手でしかなかった。
だけどこの結果は唯斗さんのせいじゃない。
あたしが――。
勝手に好きになっただけ……。
勝手に抱かれただけ。
厭なら振り解けば良かっただけのはなし。
唯斗さんはセックスしてもいいか訊ねてくれていたんだから……。
だけど、伸ばされた腕をはね除けなかったのはあたし。
こうなったのは全部あたしの責任。
それなのに……。
おじさんに最後まで犯されそうになった昨夜、あたしを心配して駆けつけてくれた。
今だってそうだ。
姫実花さんがいるのに、こうして寄り添ってくれる。

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