この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
略奪貴公子
第17章 ほどかれた真実

「クロードさまは、きっと…きっとわざと、自分の姿をお屋敷の人たちに見せてきたんだよ」

「わざとって…どういうこと?」

「僕たちが疑われないようにだよ」

 カミルの目は真剣だった。

「僕たちが盗んだって疑われないのは、クロードさまがわざと自分の姿を見せてるからなんだ。それってとても危ないことなんだよ」

「どうして…わざわざそんなこと」

「──昔、あったんだ」

 かつて──カミルの住む村近くの商人の館に、泥棒が入ったことがあった。

「そのときは、理由もなしに僕たちが盗んだって疑われたんだ」

 ただ貧しいというだけで、容疑の矛先は農民たちに向いたのだ──。

 今回の一連の事件は、どれも財力のある貴族や商人を狙ったもの。確かに普通なら、その犯人が貴族だとは誰も思わないだろう。だが

 小綺麗な怪盗の装束と
 なびく長いブロンド髪
 そして謎めいた置き手紙──

 これらが自然と、怪盗のイメージを貧しい農民からかけ離れたものにしてきたのだ。



/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ