この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
略奪貴公子
第22章 決意の涙

 アドルフは何かを呑み込むように口許を歪ませた。

 そして彼は、ベッドに添えられたレベッカの手首を掴んで引っ張った。

 手首を引かれたレベッカは思わず問いかける。

「何をするの?」

 答えは返らない。男の力にはかなわなくて、滑り落ちるようにベッドから降りて床に足をつく。

「待ってアドルフ…どこに行くの…?」

 .....グイっ

「痛いわ…っ」

 レベッカは戸惑った。

 自分を何処かへ連れ出そうとするアドルフの真意がわからない。

「……」

 アドルフは彼女の手首を掴んだまま、その場に立ち止まった。


「どうしたの…、アドルフ…?」


「──…お前をこの城から連れ出す」


「……っ」


「この城から連れ出し、公爵に見つからない所へお前を逃がす…」


 彼は真っ直ぐな瞳で

 ──まるでレベッカを睨むようでもあったが

 静かな声でそう告げたのだった。




/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ