この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
略奪貴公子
第23章 硝子の音

 その夜、公爵家の城はひどい騒ぎだった。

コンコン!コンコン!

 衛兵がレベッカの寝室の戸を慌ただしく叩く。

「失礼いたします奥様!ご無事でございますか!?」

「──…ええ、無事です」

 衛兵が戸を開けて中の様子を見たとき、彼女はすでに起きていて、ベッドに静かに腰かけていた。

「城の窓が破られました…っ」

「…ええ」

「侵入者が紛れている可能性がありますので十分にご注意下さい。…念のため、部屋の内鍵もお使いください…!」

「わかりました」

 衛兵はそれだけ言うと、すぐに別部屋の確認に向かった。

 レベッカは言われた通りに内側から部屋の鍵をかける。


“ ……不思議だと思わない? ”


 どうして彼は、硝子を割って外に出るのか…。

 鍵をあければいいだけなのに。

 そうすれば静かに逃げ出せるのに。

 ──こんな騒ぎすらも余興かしらね。

 確かに昔のわたしなら

 何処かも知れない侵入者を探して

 侵入者に怯えていたかもしれないわ──。




──




/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ