この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
略奪貴公子
第26章 Epilogue──2


 “ この人…… ”


 そこに描かれていたのは女性だった。

 緩やかなカールのかかった短めのブロンド髪で、年はレベッカより上の人だ。

 女が見てもどきりとするほどの実に美しい女性である。

 レベッカは何か見てはいけないものを見てしまった気がして、思わず視線をそらした。

 今の人は、もしかして…

「──この方こそが、主(アルジ)が長年探しておられた女性です」

「…っ…ならこの人が、" あの "……?」

「ええ、" あの " 女性です」

「……っ」

 彼女を襲った胸騒ぎの正体を見透かして、レオが淡々と教えてくる。

 彼は落ちた布を絵画に被せて、それを抱えて去ってしまった。




「──…」

 ひとりになったレベッカは、もやもやと晴れない気持ちのまま、レオにもらった本のいくつかを書棚に戻す。

 ひと目見ただけの肖像画が、頭から離れない。

 とても綺麗な人だった。

 自分とは違う、大人の女性。

 ……本当にあの人が?


「あの人が…クロードの大切な女( ヒト )…?」


「──私がどうかしましたか?」


「……っ」


 物思いにふける彼女が驚いて振り向くと、そこにはクロードが。

 背後から書棚に手をついて、レベッカを自分と書棚の間に閉じ込めていた。



/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ