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略奪貴公子
第7章 花ヒラク乙女


「…ケホッ…、ハァ…っ…、クロー…ド」


「望みを言いなさい」


「…‥//‥‥たす、けて」


「……」


「お願いです、助けて……」


「──…」


 助けて、それが

 彼女の本心から出てきた言葉──。

 その言葉は、今の彼女の全てを代弁していた。

 クロードからしてみれば、それはまだまだ不充分な言い方だっただろう。もっと淫らな、厭らしい言葉の方が男を喜ばす。


「──…っ」

 しかし、彼の忍耐も限界に近かった。

 クロードは指を引き抜く。

 そして口を拭うと、彼女の顔の横に手をついて顔を覗きこむ。

 顔を隠した腕をクロードが掴んでのけると、泣きはらした目でレベッカは彼を見上げた。

「…ヒクッ…っ、ふ…」

「──…」

「……ッ…、助け て…」

「…わかりました」

 クロードは彼女の栗色の髪を柔らかく撫でると、身体を重ねて、唇に触れるだけのキスをする。

 そしてパサリと布の落ちる音がレベッカの耳に届いた。

「──挿れますよ」

「…ぁぁ…ッ 」

 ヒクつくそこに彼の灼熱があてがわれた時……レベッカの身体は抗えぬ悦びで震えた。


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