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二重生活
第14章 夢のあと
窓から見える広い空を、赤い風船がふわふわと飛んでいくのが見えた。

子供の頃、手から離れてしまった風船を諦めきれずにずっと見ていたことがあった。

泣き続ける鞠香に
「あの風船はきっと宇宙旅行に行きたかったのよ」と母が言って、やっと納得して家に帰ったのだった。
高く昇った風船に、いってらっしゃい!がんばってね!と大声で言ったのを、よく覚えている。



だけど、今は知っている。
気圧の変化に耐えきれず、風船は破裂することを。





それでも……


一つくらい、宇宙へ行けた風船があるんじゃないかな……そんなふうに思いたい。





家のなかは、あっという間に完璧な状態になっていた。
寝ていないのに肌は潤い、髪は艶めいていた。

今まで精一杯していたことが、いとも簡単にできていることに驚く。


勢いをつけて立ち上がると、ポピーに「いってきます」そう声をかけて玄関へ向かった。
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