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二重生活
第16章 lockset
お風呂あがりの彗君は、濡れたパーマがとても色っぽくて、やっと落ち着いた心臓が、再び高鳴るのを感じた。

突っ立っていると、ソファーでビールのプルトップを開けた彗君が、隣をポンポンと叩く。
ここにおいでということらしい。
鞠香は、ポピーになったような気持ちでそこに座った。

そして、また口移しでビールを飲まされて……。
次第に、唇だけのときが増えていき、そのまま深いキスに移行していく。

向かい合わせで太ももに跨がったときには、スウェットはすでに捲られていた。
肩を引き寄せられて、胸を舌に弄ばれる。

「彗……君。……気持ち……い……」

「知ってる。ここ好きだもんね」

乳首に絡む舌が熱くて、強弱をつけて吸われるたびに、体がビクビクと跳ねた。
胸の谷間に顔を埋め、肌に触れる柔らかな唇。

腰にじんじんと痺れが走って、堪らなくなった。

「もう挿れてほしいんでしょ? 脱いでいーよ」
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