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二重生活
第17章 in the closet
自宅に戻ると、部屋はなんだかよそよそしい佇まいで鞠香を迎えた。
1日空けただけなのに、久しぶりに帰ってきた気がする。
ホテルに泊まるときのように、窓から外を眺めたり、しばらくソファに座って自分がそこに馴染むのを待った。
それから、部屋着を取りにクローゼットへ行く。
調湿力やにおい吸着力がある壁材を使った、広々としたウォークインクローゼット。
鞠香のすべての衣類がここに整然と並び、綺麗に収納されていた。
それにも関わらずまだ余裕がある様は、雄一の立場を思わせた。
リビングでは、ポピーがお掃除ロボットとじゃれあい、走り回っている。
冷凍庫には、鹿肉や馬肉、ラム、豊富な種類の肉をメインにした犬用ご飯が作りおきされている。
毎日は、充実して満ち足りていたはずだ。
「主婦」
鞠香は、それ以上でもそれ以下でもない。
だけど、主婦とは、「主に」何なのだろう。
鞠香は、幸せについて考えてしまう。
人は何が満たされれば、幸せだと心から思えるのだろう。
1日空けただけなのに、久しぶりに帰ってきた気がする。
ホテルに泊まるときのように、窓から外を眺めたり、しばらくソファに座って自分がそこに馴染むのを待った。
それから、部屋着を取りにクローゼットへ行く。
調湿力やにおい吸着力がある壁材を使った、広々としたウォークインクローゼット。
鞠香のすべての衣類がここに整然と並び、綺麗に収納されていた。
それにも関わらずまだ余裕がある様は、雄一の立場を思わせた。
リビングでは、ポピーがお掃除ロボットとじゃれあい、走り回っている。
冷凍庫には、鹿肉や馬肉、ラム、豊富な種類の肉をメインにした犬用ご飯が作りおきされている。
毎日は、充実して満ち足りていたはずだ。
「主婦」
鞠香は、それ以上でもそれ以下でもない。
だけど、主婦とは、「主に」何なのだろう。
鞠香は、幸せについて考えてしまう。
人は何が満たされれば、幸せだと心から思えるのだろう。