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二重生活
第24章 眠り姫
「寝ちゃったね」


ビクン……

振り返ると、薄く笑みをたたえたリョウ君が立っていた。



「…………」


「眠るなんて思わなかった。嬉しい誤算だけどね」

「……沙織! ねぇ、沙織! 起きて。ね? お願い!」

大声で叫びながら、ドアを叩き続ける鞠香の腕を掴む大きな手のひら。

「やめて」

「起きないんじゃない?」

「…………まさか
何かしたの?」

「やめてよ、面白い発想するね。何かする隙も、理由もないよ」

「…………」

(この人だけはもうなにも信じられない)

何度ドアを叩いても、鍵は開かなかった。



ベッドルームに行き、雄一を揺する。

「ねぇ、雄一? お願い、起きて!」

雄一は眉間に皺を寄せ、わずかに呻くだけで目を開けない。

(どうして……)

家だから、雄一も沙織も一緒だから、安心だと思っていた。

次第に心臓が早鐘を打ち始める。



「鞠香、こっちで飲み直そうよ」

リョウ君の声がヒヤリと胸を撫でていく。



ベッドルームを飛び出すと、玄関へ走った。

足が縺れて転びそうになる。
指が震えて、鍵が回せない。



「鞠香」

すぐ後ろで声がした。







「やっと、二人きりになれた」




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