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二重生活
第5章 上書き
「トイレ……で、突然……キスされて……」
涙がまた溢れる。
「うん。無理しないで……」
彗君の腕に力がこもる。
「それで……エッチなこと……いっぱい……言わ……れて。いっぱい……された……の……。胸とか……舐められて、怖かった……。でも、それ以上は大丈夫だった……」
「……ほんと、許せねー……」
吐き出すように言う掠れた声から、本気で心配して怒ってくれているのが伝わってくる。
「なんで俺、気づかなかったんだろ。なんで見てなかったんだろ。そばにいたのに、ごめんね……」
「彗君のせいじゃないよ? ……それに……酔ってたから……仕方ないのかなって、少し……思えてきた。明日になって忘れてくれるなら、私も頑張って……忘れる……」
舌の感触はまだ残っているし、唇も強く吸われすぎてヒリヒリと痛かったけど……。
「……鞠香さん……」
「大丈夫だよ? ありがとう」
にっこり笑ってみると、彗君は切なそうな顔をして言った。
「ダメだ俺、胸が締め付けられる……。旦那さんの代わりになんてなれないけど、今だけまだ抱き締めててもいい?」
涙がまた溢れる。
「うん。無理しないで……」
彗君の腕に力がこもる。
「それで……エッチなこと……いっぱい……言わ……れて。いっぱい……された……の……。胸とか……舐められて、怖かった……。でも、それ以上は大丈夫だった……」
「……ほんと、許せねー……」
吐き出すように言う掠れた声から、本気で心配して怒ってくれているのが伝わってくる。
「なんで俺、気づかなかったんだろ。なんで見てなかったんだろ。そばにいたのに、ごめんね……」
「彗君のせいじゃないよ? ……それに……酔ってたから……仕方ないのかなって、少し……思えてきた。明日になって忘れてくれるなら、私も頑張って……忘れる……」
舌の感触はまだ残っているし、唇も強く吸われすぎてヒリヒリと痛かったけど……。
「……鞠香さん……」
「大丈夫だよ? ありがとう」
にっこり笑ってみると、彗君は切なそうな顔をして言った。
「ダメだ俺、胸が締め付けられる……。旦那さんの代わりになんてなれないけど、今だけまだ抱き締めててもいい?」