この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
二重生活
第1章 鞠香
雄一と出会ったのは、受付に配属された初仕事の日で。
大手企業だけあって、ひっきりなしの来客、優雅なのにてきぱきと仕事をこなす先輩に、圧倒されっぱなしの一日だった。


「君が宮野さん? 可愛い子が受付にいるって噂だったから、さっき見に行ったらいなくて、がっかりしてたんだ」


更衣室へ向かいながら不甲斐なさに落ち込んでいたとき、部下を従えて歩いてきた雄一は、大きな声で言って朗らかに笑った。
言葉に反して、なんの邪心も下心もない屈託のない笑顔に、張りつめていたものが一気に解け、力が抜けたのを今でも覚えている。

それからも、雄一はちょくちょく顔を出しては、面白いことを言って鞠香たちを笑わせては、ただそれだけで立ち去っていった。
豪快で面白い人。
はじめはそれだけだった存在が、気がつけば、会いに来てくれるのを待つようになっていた。

そして、初めて食事に誘われた夜、突然プロポーズされたのだった。
独立すること、そんな自分の夢をサポートしてほしいと。



鞠香は、頷いていた。

驚くより先に。

この人なら、幸せにしてくれると思った。
この人となら、幸せになれると思った。
/206ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ