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二重生活
第9章 fall in love
とっさに体を離す。
触れたおでこだけではなく、耳まで熱かった。
「鞠香、俺の勝ち」
リョウ君の声にハッとして彗君を見ると、驚いたように鞠香を見ていた。
「他の誰も気づかなかったのに、よっぽど気にかけられてるんだね。嬉しい? でも、賭けは鞠香の負け」
ほら、まずこれ飲んで、にっこりと笑ってリョウ君が差し出した紙コップには、並々と琥珀色の液体が注がれていた。
「……これ?」
「うん、テキーラだよ。命令1。これを飲み干して」
コップを見つめて固まっていると、彩名ちゃんが戻ってきた。
「リョウ、なんか変なことしてないでしょーね。鞠香さん、無事ですか?」
「変なことなんてしてないよ、ね? 今りんごジュース注いであげたとこ」
賭けのことを言うわけにもいかず「大丈夫だよ」そう言ってテキーラを一気に飲み干した。
喉からお腹の中まで、焼けつくように熱い。
彗君のほうは、見れなかった。
触れたおでこだけではなく、耳まで熱かった。
「鞠香、俺の勝ち」
リョウ君の声にハッとして彗君を見ると、驚いたように鞠香を見ていた。
「他の誰も気づかなかったのに、よっぽど気にかけられてるんだね。嬉しい? でも、賭けは鞠香の負け」
ほら、まずこれ飲んで、にっこりと笑ってリョウ君が差し出した紙コップには、並々と琥珀色の液体が注がれていた。
「……これ?」
「うん、テキーラだよ。命令1。これを飲み干して」
コップを見つめて固まっていると、彩名ちゃんが戻ってきた。
「リョウ、なんか変なことしてないでしょーね。鞠香さん、無事ですか?」
「変なことなんてしてないよ、ね? 今りんごジュース注いであげたとこ」
賭けのことを言うわけにもいかず「大丈夫だよ」そう言ってテキーラを一気に飲み干した。
喉からお腹の中まで、焼けつくように熱い。
彗君のほうは、見れなかった。