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二重生活
第9章 fall in love
「リョウ君……。私、お手洗い行ってくるね……」

立ち上がると、クラクラした。
こんなに酔ってしまったことに、不安を覚える。
そして、そこまではついてこないと思ったのに、リョウ君はついてきた。


「リョウ。リョウ! どこいくの?」

女の子が走りよってきて、尖った声でひき止める。

「俺もトイレ行きたいの、佑奈あっちいってて」

佑奈と呼ばれた子が、唇を噛んで鞠香に鋭い視線を向ける。直感で、リョウ君のことが好きなのだとわかった。

「リョウ君、私、あったかいお茶も買いたいし一人で行く」

「じゃあ、俺もお茶買う」

埒があかなかった。

「もう、勝手にして」

踵を返して戻っていく佑奈ちゃんに、ヒラヒラと手を振るリョウ君。

「うん。佑奈またあとで一緒に飲もうね」



厄介なことになってしまったと思った。
それでも、何か言う気力も余裕もなく、自動販売機へ向かう。
少し歩いただけで息があがり、急速に全身にアルコールがまわるのを感じた。

「鞠香、大丈夫? ごめんね」

口ではそう言いながら、満面の笑みで肩を抱いてくるリョウ君が悪魔に見えた。

お茶を買うと、あっちのベンチで休もうと連れていかれた。
戻ると言ったけど、強く肩を引き寄せられて、力の入らない体は簡単に思うがままにされてしまう。

いつの間にか、まわりから断絶された死角にいた。

「鞠香……。やっと一人占めできる」

腰を抱きよせられ、キスをされた。大きな木に体を押し付けられ、両手首を頭の上で拘束されて……。

「ンッ……。ハァ……やだ……やめて……ッ!」

呼吸がさらにあがって、苦しいくらいだった。
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