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あなたに抱かれたい
第12章 年末年始

「悪いが君のお相手は出来ないよ
妻は目覚める気配はないけれど、俺はもうクタクタなんだ」

「わかってるわよ
久々の夫婦水入らずでしたものね
激しかったんでしょ?奥さま、寝入っているんじゃありませんよね?どうやら失神されているご様子ですし…」

拓哉が招き入れてもいないのに、寝室に入り込んで失神している久美子の寝顔を羨ましそうに眺めた。

「キャップ、明日はお昼前にお迎えに参りますわ
先方さまの出席者は、皆さんご夫人を同伴されるようですので、良い機会ですので奥さまを皆さまにご紹介されるのがよろしいかと…」

「見ず知らずの面々の中に溶け込めないだろ?
久美子はこの部屋でゆっくりとしてもらって…」

「だめだめ!ご夫人を大切にしているところをアピールするには絶好の機会ですわよ」

「う~ん…久美子が何というか…」

「私、参加しますわ」

二人の会話で目を覚ましたのだろう、久美子がバスタオルを体に巻いてベッドから起き出してきた。

「さすがキャップの奥さまですこと、肝が座ってらっしゃるわ」

そうと決まれば奥さま、この後、私とお出かけしませんこと?

アーヤはちょっぴり嫉妬混じりの眼差しを久美子に向けて外出を促した。

「妻をどこへ連れていくっていうんだい?」

「エステですよ。申し訳ないんですが、激しい情事で疲労困憊のようでお肌を整えておかないと失笑されますわよ」

アーヤにそう言われて久美子は鏡の中の自分の顔を確かめた。
彼女が言うように目の下にクマをこしらえて、これでは美貌が台無しであった。

でも、アーヤが紹介してくれるお店というのが、エステだけでなく全身マッサージも施術してしてくれると言うのを聞いて久美子の顔が曇った。
大掃除のあの日、隣人の男にマッサージと称していかがわしい行為をされたことが脳裏をよぎった。

「もしかして奥さまは性感マッサージのようないかがわしい施術を想像されているのではないですか?
ご安心ください、セラピストは全員女性ですし、海外セレブも御用達の健全なお店ですから」

「まあ!海外セレブ御用達ですって?
素敵!そういうのを体験してみたいわ!」

久美子が乗り気になったので、気が変わらないうちにと三人は高級ホテルに繰り出した。
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