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あなたに抱かれたい
第13章 高校受験

「ちょっと待ってね」

ラブホテルに行くとなったらそれなりの金額が必要だ。
ちょっと待てと早季子に断りを入れて、彼女に背を向けて、正弥は慌てて財布の中身を確認した。

『大丈夫だ…小遣いはたっぷりと残っている…』

受験を間近に控えて、正月以降ほとんどどこにも遊びに行っていないので財布の中はたっぷりと潤っていた。

「仕方ないなあ…じゃあ、見学程度に短時間だけだぞ」

そう言ってあげると、早季子は嬉しそうに子猫のように腕にじゃれついてきてスキップさえ始める始末だった。

『喋らなければ初々しくて可愛い女の子なのになあ…
誰も彼女がヤリマンだとは思わないだろうな』

正弥も調子にのって早季子の腰に腕を回して、回りに人影がないのを確認すると、小振りなお尻を撫で回した。

ラブホテルに連れ込むと、正弥が初めて姉の茉優に連れてこられた時のように、早季子は興味津々でロビーを隅から隅まで見渡した。

「何だかいやらしいムードがプンプンしてるのね」

すでに興奮状態なのか、彼女の声は心なしか震えてかすれていた。

「あんまりキョロキョロすんなよ
挙動不審でまた文句を言われるぞ、それよかさ、どの部屋にする?」

「えっ?お部屋って選べるの?」

「ああ、選べるさ。でも、今夜はラブホテルデビューってことで、一番リーズナブルなこの部屋でいいよな?」

どこでも自由に選ばせると、ジャグジー付きの部屋とか、プール付きの部屋とか豪華な部屋を選ばれたら、いくら小遣いに余裕があるとはいえ、勿体ないなと思った。
どえせやることは一つなんだし、ベッドとお風呂さえあれば安い部屋で充分だと思った。

豪華な部屋を選びたそうにしたがる早季子を無視して、正弥はさっさと安い部屋のボタンを押した。

「わぁ~!見て!電光掲示板が行く先を照らしてくれているわ!」

シンと静まり返った廊下に、早季子のウキウキしたすっとんきょうな声が響き渡った。

「言ったろ!テーマパークじゃないんだから騒ぐなよ」

正弥はアバズレ女を連れているみたいで恥ずかしく、彼女の手を引いて早足で選んだ部屋に飛び込んだ。

ドアを閉めるとオートロックで鍵がかかった。

「よしっ、ここからはどんなに大声を出してもいいぞ
防音はしっかりしているはずだからな」

そう言ってやると、早季子は嬉しそうにキングサイズのベッドの上に飛び乗った。



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