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あなたに抱かれたい
第14章 高校入学と姉との別れ
久美子と二人でデート気分で意気揚々と高校まで来たのはいいけれど、校門を前にピタリと足が止まってしまう。
「どうしたの?」
一歩も動けない正弥を気にして、久美子が寄り添ってくれる。
「緊張してぶっ倒れそう…」
「まあ!大きな体なのに、肝っ玉は小さな子供ね」
ほら、大丈夫よ、私がついているから。
絶対に合格しているに決まっているわ。
そう言って久美子は正弥を抱きしめてあげる。
人妻特有の良い香りが正弥を安心させてくれる。
「ほら、勇気を出して!行きますよ」
そう言って腕を組んで二人並んで校門をくぐり抜けた。
大丈夫だからと言いながら、久美子も緊張してきて、思わず正弥の腕に自分の腕を絡ませる。
まるで寒い道をデートするカップルのように体を寄せあって合格者の掲示板の前に立つ。
「受験番号は何番?」
久美子に促されて、正弥はポケットからくしゃくしゃになった受験票を取り出して久美子に渡す。
「ふ~ん…1919番かぁ…あっ!」
「えっ?あった?」
正弥は見るのが怖くてギュッと目を閉じていたから、代わりに久美子が見てくれたのだと思って、ドキドキしながら訊ねてみた。
「この番号って…イクイクって語呂合わせよね」
そう言ってエッチな事を連想したのかクスクスと笑い出した。
「そんなのはどうでもいいから!
合格したのか落ちたのか確認してよ」
「ごめんごめん、え~っと…あっ!…
やっぱりさぁ、こういうのは自分の目で確かめた方がいいんじゃない?」
久美子さんに促されて、正弥はゆっくりと目を開けて番号の掲げられたボードを目で追いかける。
「1905…1912…1919!
あった!あったよ!母さん!!」
正弥が興奮して久美子に抱きついてくる。
公衆の面前でハグされた事よりも、大勢の人たちを前に、面と向かって「母さん!!」と呼んでくれた事に久美子は大粒の涙を流した。

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