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あなたに抱かれたい
第14章 高校入学と姉との別れ
そして、入学式の当日。
正弥は手元に配られたクラス分けの名簿を穴の空くほど見つめた。
「正弥くん、一組なのね」
隣から名簿を覗き込んだ久美子さんがポツリとそう言った。
少子化のせいか1クラス30人で三組までしかない。
久美子さんは入学式にやって来た父兄の中でも注目の的だった。
華やかなワンピース、プロポーション抜群のスタイル。
クラスメートの奴らの母親なんて体型が崩れてしまって、誰もかれもが生活にくたびれたおばさんばかりだったからだ。
このときばかりは、久美子さんが母親であることに鼻高々で優越感に浸った。
正弥は何度もクラス分けの名簿をみて首をひねった。
どこをどう見ても美咲早季子の名前が記載されていないからだ。
正弥は「母さん、ちょっと待っていてね」と言い残して、自分の担任だと紹介された男性教師の元に歩み寄った。
「先生、ちょっといいですか?」教師に話しかけると、初めて新入学の生徒に話しかけられて、よほど嬉しかったのか満面の笑みを浮かべながら「ええ~っと君は…」と生徒名簿を見ながら正弥に名前を訊ねた。
「篠塚正弥と申します」
「おおっ、うん、篠塚くんね、僕のクラスだね。
何かな?話って言うのは?」
「確か、合格発表の時に知り合った子が見当たらないんですけど…先生、知りませんか?」
「そうなの?あれっ?見落としかな…
その子の名前は何て言うの?」
「美咲です。美咲早季子という女の子なんですけど」
早季子の名前を正弥が口にすると、担任の教師はスッと顔を曇らせた。
「君…ええっと、篠塚くんだっけ?その美咲さんとは知り合いなの?」
「知り合いというか…この学校に合格したら仲良くしてくださいとお願いしていたんだけど」
「そう…それは残念だったね…」
「残念?」
「彼女、つい先日に警察に補導されてしまってね…
それで合格が無効になって、この学校に入学できなくなったんだよ」
「補導って…?」
「パパ活していたみたいでね…深夜、どこかのオヤジと繁華街を徘徊しているところを摘発されたんだよ」
そう言えば、パパ活していると言っていたっけ…

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