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あなたに抱かれたい
第15章 クラスメート
「何かいつもと様子が変ね…」
久美子が危惧した通り、夕飯の時刻になっても正弥は部屋から出てこない。
「正弥くん…夕飯の支度が出来たけれど…」
彼の部屋をノックして「降りてらっしゃい」と声を掛けたが「いらない」と速記ない返事が返って来るだけで出てくる気配がない。
お腹が減ったら勝手に食べてくれるだろうと「じゃあ、後でお腹が減ったら電子レンジで温めて食べてね」と、体調が悪いのかしらと特に気にもとめなかった。
翌朝、朝食の支度をするために久美子がキッチンに行ってみると、昨夜の夕食が手もつけずにテーブルに置かれたままだった。
『あの子…食べなかったのね』
あまりにも様子が変なので、久美子は正弥の部屋をノックした。
「正弥くん…起きてる?学校に遅刻しちゃうわよ」
返事がないので、何度もノックして起きなさいと呼んでみる。
- 僕、学校を休む… -
「体の具合でも悪いの?それなら病院に付き添ってあげるわよ」
- うるさいな!ほっておいてくれよ! -
「とにかく、顔を見せて頂戴!」
無理やりに部屋に入ろうとしたが、鍵を掛けているのか、むなしくドアノブが回らずにガチャガチャと音を立てるだけだった。
「どうしたの?学校で何かあったの?お母さんに話してみて、あなたの力になってあげるから!」
- ほっておいてくれって言ってんだよ!! -
あまりの剣幕に、久美子もどうしていいのかわからない。
とりあえず、今日のところは学校をお休みさせようと担任に電話した。
- これはこれは、篠塚くんのお母さん、どうしました? -
「息子の体調が悪いようなので、すいませんが今日はお休みさせていただきます」
- そうですか…昨日まで元気よく授業を受けていたんですがねえ…
季節柄、インフルエンザも流行ってますし、とにかく安静にさせておいてください -
「すいません…明日には登校出来ると思いますので…」
元気よく授業を受けていたのなら、虐めとかではないのかしら?
とにかく担任の草原の言うようにしばらく様子をみることにした。
お昼ごはんも、夕飯も食べずに、正弥は自室に引きこもったままだ。
何度かドア越しに声をかけて、理由を聞き出そうとしたが、ほっておいてくれの一点張りだった。

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