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防音室で先輩に襲われて…
第12章 余韻
夜ご飯までの短い時間、乃ノ花は先にシャワーを浴びることにした。
熱いお湯が頭から降り注ぎ、雨に濡れた髪や首筋、鎖骨のあたりを洗い流していく。
あの神社のベンチで椎名に触れられた場所を、必死にスポンジでこすった。けれど指先の残る感触も、耳元で囁かれた熱い息も、身体の芯にじんわりと残る疼きも、どうしても消えてくれない。
......キュッ
シャワーを止めて、鏡に映る自分を見つめる。
頰はまだ上気したまま、瞳は潤んでいる。まるで、まだあの雨の中に取り残されているみたいだった。
部屋に戻りベッドに倒れ込む。ふかふかの布団が、疲れきった身体を優しく受け止めてくれた。
「はぁ……」
大きなため息が、自然と漏れる。
天井がゆっくりと回るような気がする。
椎名にぐちゃぐちゃにされた頭は、まだ整理がつかない。身体の奥に残る熱も、シャワーだけではぬぐえなかった。
……なんで、わたしなんかに
非難めいた独り言が、ぽつりとこぼれた。
椎名の乃ノ花に対する気持ちが、ただの遊びやふざけではないことは……今日、嫌でも理解した。
その気持ちが好意なのか、それとももっと深い悪意なのかは、おいたとしても。
でも、だからこそわからない。
彼は学校の人気者で、学年を問わず憧れている女の子がたくさんいる。裏の顔があるとはいえ表向きは完璧な王子様だ。本当に、わからない。
(何を考えてるかわからないから……不安になる)

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