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The altar of a sacrifice
第2章 漆黒の夜に咲く悲鳴
2人の女の子が亮太の腕の間からじっとこちらを見つめている。
やけに厚ぼったい、フリルの沢山付いた漆黒のドレス。
詳しくないけどたぶんゴスロリってやつだ。
「んふふ、可愛い」
「亮太様ぁ…、4人で遊びます…?」
「えっ、マジで?」
演技の世界観を忘れて一瞬本気で嫌そうな顔をする亮太。
ゴホンッ
咳払いをしてから声を作り「心のままに…」と言い直した。
ん?
今、何が成約されたんだ?
「ちょっ…、部屋間違えました…」
異変を察してそそくさと出て行こうとするが、シャツの背中を掴まれる。
「待てよ」
振り向くと、女の子たちに向ける顔とは全く違う、品の欠片もない顔で亮太がガンをくれている。
「てめぇ…邪魔しておいて、『間違えました、あははは…』で済まされるかよ」
俺にしか聞こえない囁き声。
「責任とってけ…」
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