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The altar of a sacrifice
第2章 漆黒の夜に咲く悲鳴
亮太が大きな音を立てて椅子から立ち上がった。
「琉生、やりすぎだ!!」
「……違うよ。美來が『私を沈めて』って言ったんだ」
慌てて外を確認する亮太。
動けないのが悔しい。
気になる。
「いない…」
亮太がぼそりと言った。
ザリザリ…
ザリザリ…
それとほぼ同時に変な音が近付いてきた。
俺の真後ろ、開けっ放しの扉の暗い闇の奥だ。
何かを引き摺る様な音。
次の瞬間…。
冷たい蒼白い手が俺の足首を掴んだ。
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