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The altar of a sacrifice
第2章  漆黒の夜に咲く悲鳴





「いや~、皆さんお揃いだねぇ」



またしても背後からの声。


でも、この声は聞き覚えがある。



「やっほ~、黒衣の堕天使、鈴音ちゃんだぞっ」



スキップしながら陽気に登場する鈴音。


現れた彼女はびっくりするほどの返り血を浴びていた。


黒いナース服で血塗れのメスを握っている。


今度は何をしていたんだ?


目のまわりを真っ黒に塗った過激メイクの鈴音と目があった。


元々大きな瞳がさらに大きく力強く見える。


鈴音は親しい友人と道端でばったりあったかの様な反応で、大きく手を振りながら近寄って来た。



「あれ?綾人じゃん。なにしてるの?」



名前の呼び方もいつの間にか呼び捨てになっている…。


でも、やっと俺の存在を知ってる奴が現れた。


ほんの少しだけ安堵する。


これで少しは話が通じる。


出来るならば、鈴音じゃなくて公秋さんの方が遥かに色々安全で確実だったろうけど…。


この際、贅沢は言っていられない。




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