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The altar of a sacrifice
第2章  漆黒の夜に咲く悲鳴





食ってかかる亮太をかわして、鈴音は次の紹介へ移った。



「こちらが未來ねぇさん」



黒いワンピースの未來が薄くこちらに微笑む。


濡れたワンピースが身体に貼り付き、マーメイドドレスの様になって、細い腰のくびれが見えた。


纏わり付いた髪をかきあげて妖しく微笑む、妖艶な魔女の様だ。



「ドMねぇさんだよ」



「ちょっと、鈴音ちゃん…」



「綾人、美人だからって手ぇ出したらダメだからね。未來ねぇさんは琉生にぞっこんなんだから」



鈴音が指す先には琉生がいる。


この自己紹介にすでに興味が無くなったのか、琉生の目線はどこか遠くに向いていた。



「この死神さんが琉生。琉生についてはちょっとわかんないや。未來ねぇさんの恋人なんだから、たぶん、Sなんじゃないかと思うんだけど…、やっぱりよくわかんないっ」



自分についての話題が出ているというのに琉生はぼんやりと窓の外を眺め続けている。


何を考えているんだ?


…謎だ。


ちょっと、妖しい気配がする。





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