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The altar of a sacrifice
第2章  漆黒の夜に咲く悲鳴





「そして、そちらのお二人が…」



再び鈴音が振り返った。


そして浮かべる破壊力の高い眩しい笑顔。



「私の可愛いお姫様…、雪姫【ユキヒメ】様と華姫【ハナヒメ】様」



俺のまわりに取り付いたままのゴスロリドレスの二人がきゅるんと瞳を輝かせた。



「「ご紹介に預かり嬉しいわ、鈴音様」」



ぴったりと二人の声がシンクロした。



「亮太に飽きたらいつでも私の所においで。優しくしてあげるからね…」



鈴音のウィンクと共に夜の闇に木霊する高らかな悲鳴がまた二つ生まれる。


「俺の客、横取りすんな」と亮太の声はすでに悲鳴にかき消されて聞こえなくなってしまった。


危ない危ない。


他にわらわらと不審人物が現れたので、紛れて忘れてしまうところだった。


そういえば、一番危険なのはこの女だった。


…鈴音、底知れない奴だ。





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