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The altar of a sacrifice
第3章 深紅に濡れる祭壇

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俺は横たわった重たい身体のまま目を覚ました。
暗い天井をぼんやりと見上げている。
「気がついたかい…?」
俺は…。
あれからみんなはどうなった?
やけに優しい公秋さんは、にこやかに俺の髪を撫でた。
「やっぱり、君は綺麗だ…」
大きな手で俺の頭を掴んで髪の上を掌が滑っていく。
やめろ!!
俺は子供じゃないんだ。
振り払おうとしたけれど手が動かない。
くそっ、俺たちに何をした?
一発ぶん殴ってやりたい。
けれどやはり腕は意思に反して動かず、公秋さんはそのまま俺の前髪を掻き分けて、おでこに小さくキスをした。
!?
やめろ、やめろやめろやめろ!!
何をしてんだよ!!
「うあぁぁぁぁ……、うぐぅぅぅ…」
叫ぼうとしたのに、言葉がうまく発音出来ない。
首を捻って顔をそむける事も出来ない。
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