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The altar of a sacrifice
第1章 鬱蒼と茂る深い森
コンコン…
部屋がノックされた。
そういえばここには同居人がいたのだ。
俺が森に着くなり入り口で迎えてくれた。
同居人なんて聞いてねぇぞ。
ドアが開くと、やはりその人だった。
「やぁ、一息つけたかい?」
彼は自分の事を公秋【キミアキ】と名乗った。
俺よりも頭一個分くらい背が高く、おそらく年齢も上だ。
何と言うか、大人の落ち着きみたいなものがある。
「あんまり森の奥にあるんで疲れただろう、今日はゆっくり休むと良いよ」
にこやかに、穏やかに話す人だ。
安心感を持てる。
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします」
「いやいや、ここの主は君だよ…。僕らは部屋を間借りしてるにすぎないんだからね」
…ん?
今、『僕ら』と言わなかったか?
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