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透明な部屋
第12章 ラブホテル210号室 6/1(日) 21:00〜23:00
美術館でのデートを終えて、ショッピングをした後、晩ご飯を食べた。

「琴音さん、まだ時間大丈夫かな?」
「うん、まだ全然大丈夫だよ」

鏡くんはさっきから、ちょっとソワソワしている。
『鏡くん、したいの?』
私は心の中で鏡くんに呼びかける。

恋人つなぎをしてふたりで街を歩いていると、ラブホテルの看板がちらちらと見えてくる。

鏡くんはラブホテルを通り過ぎるたびに、何か言いたそうな顔をする。

「時間はあるけど、どこに行こうか?」
そう言って鏡くんを見つめた。
『いいよ。今日はしても……』

「琴音さん、ホテル入ってもいい?」
前にちょっと意地悪して断ったときは、「してもいいかな」と聞かれた。
でも今日は「ホテルに入ってもいい」と聞かれた。
たぶん、そのときのことがあって、鏡くんは慎重になっている。

「いいよ。入ろう」
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