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御朱印女と怪談男
第2章 参拝・・・再会?
「こんなところで落ちるとか・・・」

そういった後、何かボソリという。本人は多分声を潜めたつもりだったのだろうけど、やっぱり聞こえた。

『どんくせえ』

ピキ#

こ、こいつ・・・またしても・・・

そうは思うのだが、一応お礼をと思い、『ありがとうございます』と言った私はエライと思う。ついでに、事情の方も説明させてもらった。どんくさいわけじゃないからだ。

「御朱印帳を落としちゃって・・・」

ちらっと男性を見た。私より明らかに背が大きい。手足も長い。
一応無言の圧力ということで、私は自分の手足を見て、彼の手足をもう一度見る。

勘違いしないでいただきたいのだが、普段の私はこんなふうに人に何かをねだることなどないのだ。ただ、今日は、さんざん男にバカにされて腹が立っていたのもあり、その借りを返せという気持ちが先に立ってしまったのは否めなかった。

じっと、怪談男は私を見つめ、そして、はぁとため息を一つついた。

「ちょっと待ってろ」

言うと、上着を脱いで祠のおみくじ置き場に置くと、するっと崖を滑り降り、あっという間に御朱印袋を取り戻してきてくれた。

意外と・・・身軽・・・

なんか、ちょっと・・・ドキッとしたよ、私。

彼が私に御朱印袋を返してくれた。

「あ、ありがとうございます」
「気をつけろよ?怪我するところだぞ」

そう言って、上着を着る。その後ろ姿を見て、私はちょっと後悔した。

怪談男なんて言ってごめんなさい。
バスの中でちょっと呪っちゃってごめんなさい。

本当に、そんなふうに思ったのだ。

「ったく、どうせ、木を見ようとして後ろ歩きしてずり落ちたってとこだろ?気をつけろよな・・・」

ビシ!

こ・・・こいつ!!聞えよがしに!!!

一瞬いいなと思ったけど、撤回だ。
嫌な奴!デリカシーない!!

どうせ、お前ももてねえからここ来た口だろが!!

私は大人だから、声には出さないけどさ・・・そう思っていた。
多分、顔にはめっちゃ出てたと思うけど。
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