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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第10章 バレンタインと甘い夜
☆☆☆
その後、30分くらいしてやっと落ち着き、お風呂にふたりで入ることにした。さっきはシャワーだけだったのでと、素直さんが、湯船にお湯を張ってくれた。

「こんなんあった」
彼がパウダールームのアメニティの中から、バブルバスの入浴剤を見つけてくれた。最初にサラサラとそれを入れて、上から勢いよくお湯を注ぐと簡単に泡のお風呂にできるという代物だった。

よいしょっと彼に身体を引き起こされ、裸のまま浴室に移動、軽くシャワーを浴びてからアワアワのお風呂に入る。私のあとに、彼も滑り込んできた。

ラブホテルのお風呂なので、ふたりで入ってもまだ余裕がある。
後ろから抱きすくめられながら入るお風呂は・・・なんというか・・・最高の気分だった。

「こういうの・・・初めてだなあ」
「えっと・・・素直さんて・・・その・・・」

初めて?なんて失礼でとても聞けない。
そして、どうやらさすがに初めてではなかったらしい。

「昔、付き合った人はいたけど・・・こういう風呂には入ったことなかった」

そんなところから、互いの話をし始めた。

「私も、あんまりこれまでお付き合いうまくいかなかったから」
「不思議だ」
「そう?」
「可愛いから」
「・・・もうっ!」

なんか、すごく照れてしまう。
でも、嬉しかった。

「素直さんは?」
「俺?・・・多分、話が合う人がいなかったんだよな・・・」
「そう?」
「見た目が怖えからかな?モテるやつみたいに面白い話とかできなかったし」
「そうかな?」
「そんなことない?」
「面白いと思うけど」

私はあなたを見ていると飽きない。
時々突拍子もない事、こっちが考えてもいないようなことをするし・・・
それに、ひねてるように見えて、その実、本当に名前の通り、『素直』・・・だし。

「・・・そうか・・・」

ん?彼の顔は後ろにあるので、今、どんな表情をしているかよくわからないけど、なんとなく、言葉の感じから言って、照れたような顔をしているようにも思えた。

そんなところも、ちょっとかわいい。
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