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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第11章 不運女と福徳男(前編)
☆☆☆
「軽部さん・・・これ、間違ってる」
ずいと、寒河江係長から書類を差し戻されてしまう。係長は基本優しくて、こうして注意をしている今であっても眉間にシワを寄せているとか、言い方に棘があるとか、そういったことは一切ない。ただ、『間違っているから直して』と言っただけだった。
だが、そのクールで忖度のない言い方は、実際に仕事ができていない自覚がある私の胸にグサグサと刺さるのである。
あうあう
「ちょっと・・・ゆらちゃん・・・どうしたのよ」
隣のえっちゃんが、こそっと耳打ちしてくる。彼女が心配するのももっともである。なぜなら、2月16日月曜日からこっち、私は普段ならしないようなミスを立て続けにしているからだ。
もともと私は、めちゃくちゃデキる女・・・というほどではないが、そこそこソツなく業務をこなす程度の力は持っていた。しかし、ここ数日は・・・本当にダメである。
原因には、めちゃくちゃ思い当たることがある。
『あちゃ〜・・・魔法が、効きすぎちゃったかな?』
これが先程えっちゃんから言われたセリフである。
実際、それは的を射ていた。
業務をしてても、人と話していても、何をしててもふとした拍子に私の心はあの日のことに飛んでいってしまうのである。それほどに、あの夜のことは大きなことであり、正に私が見ている景色を一変させてしまうほどの出来事だったのだ。
あの夜を経験する前から、朝に夕に彼とはラインのやり取りはしていた。しかし、あの日以降、決定的に変わってしまったことがある。前とは違って、仕事中もめちゃくちゃスマホが気になってしまうのだ。
彼も仕事をしているから、昼にラインの返事が来ることはないことぐらい分かるのだが、それでも気になるものは気になるのだ。
というわけで私は、日中、ずーっと注意散漫、確認不足、軽挙妄動・・・そして当然、ミス多発・・・という憂き目にあっているわけである。
「軽部さん・・・これ、間違ってる」
ずいと、寒河江係長から書類を差し戻されてしまう。係長は基本優しくて、こうして注意をしている今であっても眉間にシワを寄せているとか、言い方に棘があるとか、そういったことは一切ない。ただ、『間違っているから直して』と言っただけだった。
だが、そのクールで忖度のない言い方は、実際に仕事ができていない自覚がある私の胸にグサグサと刺さるのである。
あうあう
「ちょっと・・・ゆらちゃん・・・どうしたのよ」
隣のえっちゃんが、こそっと耳打ちしてくる。彼女が心配するのももっともである。なぜなら、2月16日月曜日からこっち、私は普段ならしないようなミスを立て続けにしているからだ。
もともと私は、めちゃくちゃデキる女・・・というほどではないが、そこそこソツなく業務をこなす程度の力は持っていた。しかし、ここ数日は・・・本当にダメである。
原因には、めちゃくちゃ思い当たることがある。
『あちゃ〜・・・魔法が、効きすぎちゃったかな?』
これが先程えっちゃんから言われたセリフである。
実際、それは的を射ていた。
業務をしてても、人と話していても、何をしててもふとした拍子に私の心はあの日のことに飛んでいってしまうのである。それほどに、あの夜のことは大きなことであり、正に私が見ている景色を一変させてしまうほどの出来事だったのだ。
あの夜を経験する前から、朝に夕に彼とはラインのやり取りはしていた。しかし、あの日以降、決定的に変わってしまったことがある。前とは違って、仕事中もめちゃくちゃスマホが気になってしまうのだ。
彼も仕事をしているから、昼にラインの返事が来ることはないことぐらい分かるのだが、それでも気になるものは気になるのだ。
というわけで私は、日中、ずーっと注意散漫、確認不足、軽挙妄動・・・そして当然、ミス多発・・・という憂き目にあっているわけである。

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