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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第32章 愛しい気持ちと積み重なる記憶
宿衛屋でもらったパンフレットによると、ここにはいくつかのお社があるようだ。

御船倉(みふなくら)
瀧原竝宮(たきはらならびのみや)
瀧原宮(たきはらのみや)
若宮神社(わかみやじんじゃ)
長由介神社(ながゆげじんじゃ)

皆同じくらいの大きさの社が、しかも密集して建ってるので、一体どれからお参りしたものかと一瞬悩んでしまう。

多分・・・
瀧原宮が本殿で、瀧原竝宮は若宮神社が摂社、長由介神社が末社じゃないかな〜
と当たりをつけ、その順番に参拝することにした。

瀧原宮は御祭神が天照大神御霊(あまてらすおおみかみのみたま)
んで、瀧原竝宮も同じだそうだ。

なぜ、この2つの社が祀られているのか、正直よくわからない、みたいなことがパンフレットに書いてある。

若宮神社は御祭神が『天水分神(あめのみくまりのかみ)』と書かれているけれども、これも聞き覚えのない神様だった。名前的には水属性の神様っぽい。

長由介神社の方は更に謎で、御祭神は『長由介神(ながゆげのかみ)』と『川島神(かわしまのかみ)』とあった。

こういう場合、結構多いのが、『元地元にいた神様』というパターンだ。
そもそも、この瀧原宮は『元伊勢』・・・つまり、今の位置に伊勢神宮ができる前に天照大神を祀っていた場所、ということらしい(だから内宮と作りが似てるのだ)。その時、土地の神様に敬意を払い、一緒にお祀りしたのではないかなーと思うのだ。

つまり、『この場所空けてもらうかわりに、一緒に祀るから許して♡』みたいな。

「そういう感じなの?神様って!?」
素直さんがすかさずツッコんでくる。
「まあ、ものの喩えだけどね」

きっとこういうところにも歴史があるんだろうなーなんて思うわけだ。
とりあえず、こういう『地元の神様』系は挨拶するに限る。

言ってみれば私たちはお客さんなわけだ。
なのでだいたいお祈り内容はこうだ。

『あなた様のいらっしゃるこの地にこさせていただきました。
 ご挨拶に参りました。』

地元神にご挨拶もすんだので、最後の御朱印タイムといこう。
こちらも宿衛屋にて、御朱印を直書きでいただける。

「うん、やっぱこのパターンだな」

この瀧原宮の御朱印もまた、伊勢の内宮、外宮、それから他の別宮と同じように非常にシンプルな角印に日付、というものだった。
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