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乳牛メイドのホルスタイン あの、かけがえのない日々のこと
第6章 第5話 幸せの時
翌朝自然と目覚めた私は坊ちゃまを起こして一緒に室内のお風呂に入り、部屋の前に置かれていた洗いたての伝統衣装に再び身を包んだ。
そして旅館の大広間にある食事処で簡素だが栄養素の整った朝食を口にしながら、私は坊ちゃまと向かい合っていた。
「この汁物は美味しいですね。魚の出汁がよく効いています」
「そうだね、塩分は薄そうなのに味がよく分かるよ。……っ、ごほっ、がはっ……」
「坊ちゃま……」
坊ちゃまは汁物を飲んでから焼き魚を金属の箸で口に運び、咀嚼して飲み込もうとしていた。
しかし坊ちゃまは突然むせ返り、私は慌てて近寄ろうとしたけれど坊ちゃまはそれを右手で制止した。
「大丈夫、大丈夫だよホルスタイン。ちゃんと一人で食べられるから……」
「そうですか。……ごゆっくりお食べになってください」
坊ちゃまが食事中にむせ返ることは最近になって増えてきて、特に起床後すぐはその症状が強かった。
無言で慎重に料理を食べていく坊ちゃまを見ながら、私は止まない胸騒ぎを抑えることができなかった。
この幸せな日々は、いつか必ず終わりを迎える。
それが何年後かは分からないけれど、そう遠くない未来であることは確かだ。
その時、私は坊ちゃまに正面から向き合うことができるだろうか。
そして旅館の大広間にある食事処で簡素だが栄養素の整った朝食を口にしながら、私は坊ちゃまと向かい合っていた。
「この汁物は美味しいですね。魚の出汁がよく効いています」
「そうだね、塩分は薄そうなのに味がよく分かるよ。……っ、ごほっ、がはっ……」
「坊ちゃま……」
坊ちゃまは汁物を飲んでから焼き魚を金属の箸で口に運び、咀嚼して飲み込もうとしていた。
しかし坊ちゃまは突然むせ返り、私は慌てて近寄ろうとしたけれど坊ちゃまはそれを右手で制止した。
「大丈夫、大丈夫だよホルスタイン。ちゃんと一人で食べられるから……」
「そうですか。……ごゆっくりお食べになってください」
坊ちゃまが食事中にむせ返ることは最近になって増えてきて、特に起床後すぐはその症状が強かった。
無言で慎重に料理を食べていく坊ちゃまを見ながら、私は止まない胸騒ぎを抑えることができなかった。
この幸せな日々は、いつか必ず終わりを迎える。
それが何年後かは分からないけれど、そう遠くない未来であることは確かだ。
その時、私は坊ちゃまに正面から向き合うことができるだろうか。

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