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センセイと課外授業
第14章 平穏と雑音
そのあと少しリナと話すと、彼女は用事があるから帰ると言って帰ってしまった。
教室に残っているのは私ひとりだけ。
携帯ゲームにも飽きてしまい、ふらりと廊下に出た。
吹奏楽部の練習なのか、金管楽器の音が小さく聞こえてくる。
トイレに向かいながら、遠くの方にキラリと光るものを見つけた。
「なんだろ??」
近づいて拾ってみると、それはちょっと重たい繰り出し式のボールペンだった。
「ん…?」
フック部分に何か彫ってあるのを見てあっと声があがる。
「hokuto yamada…山田先生?もしかしてこれ…」
もしかしなくとも、確実に先生の探していたボールペンだった。