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夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第11章 一線

「買い物行こうよ……陽翔の物もあった方がこの先便利でしょ……」

【私は何を言い出してるんだろ……】

今後も陽翔をこの部屋に呼ぶとでも言うのだろうか。


叔母の提案に驚いた。

【僕の物をこの部屋に置いてくれる…】

それはこれからもこの部屋の出入りを認めてくれたってことだ。

「う、うん…行くっ…」

そうと決まればと、陽翔はパスタにがっついていった。

陽翔はTシャツとジャージのハーフパンツ。
昨日とは違う服とはいえ、どうやら部屋から出るつもりはなかったらしい。
結奈は麻混のミニ丈のワンピースを選んだ。
フロントがボタンのものに着替えて、陽翔との買い物デートに出掛けた。

駅のホームで電車を待つ。  
夏休みに入った週末、通勤通学のラッシュほどではないがけっこうな人の数だった。
陽翔がドア付近の壁に凭れかかると、結奈は向き合うように立つ。
ミュールを履いた結奈の方がすこしだけ背が高い。

ガタンと発車の揺れに陽翔の腕を掴んでいた。

「けっこう混んでるね…」

そう呟いた陽翔の視線は私の胸元に向けられている。

「そうだね…もっと混んでたら痴漢されそうだな……」

「されたことあるの?…」

座席シートはほぼ埋まっている。
陽翔のすぐ横にも人は座っている。
掴んだ腕を引いて、陽翔と座席の間に身体を入れていった。
都合がいい…二人の周りは背中を向けた乗客ばかりだった。

「あるよ……」

掴んだ手を離さないまま囁く。
陽翔は明らかに周りを気にしている。
身動きできないほど混んでるわけでもないのに身体を近づけてきた。

「そんな時はどうするの?……声を出すの?……」

「ちょっとお尻を触ってくるくらいなら、拒否ればだいたい諦めるよ……」  

僕はまた周りを確認した。

【そんなにキョロキョロしたら余計変に思われるよ……】

陽翔は今ここで触りたいと思っているのだろう。
本当に分かりやすい。

【セックスを覚えたばかりのお猿さんは、惚れたはれたなんて忘れてしまったの?……】

電車の走行音に至近距で離囁く会話は二人だけのものだった。

「後ろ向いてくれる?…」

「触りたいの?……」

陽翔は恥ずかしそうに頷いた。


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