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悪夢の家
第4章 一夜明けて
8/3夜 ただいま〜!!!
お父さん!!お姉ちゃん!!帰ったよ〜!!

里奈は玄関を潜った。
一瞬、内側の空気に怯んだ。
暗い。

「お、お父さん?お姉ちゃん?」

問いかける。


「「おかえり〜!!!」」

気のせいだったようだ。

夕食は、豚の生姜焼きだった。
お姉ちゃんと里奈の一番好きなメニュー。

大興奮しながら楽しかったサマーキャンプの出来事を話す里奈を、優しく見つめる父と姉。
里奈は、そんな我が家が大好きだ。

デザートには、さくらんぼのシロップ漬けを乗せた杏仁豆腐が出た。

「お父さん、これサマーキャンプでも食べたよぉ〜」
「そうかぁ〜、そりゃすまんなぁ」

3人に減っても、家族は家族である。
笑みのこぼれる食卓がそこにはあった。

夕食が終わったら、お姉ちゃんと2人でゲームをする。

「ねぇ..里奈?」

お姉ちゃんの問いかけに、ゲームの片手間で答える。

「な〜に〜?あ、ちょ、ヤバ、負けちゃう!」
「....」

お姉ちゃんは、なにも言わなかった。
変なの。

「こら〜、そろそろお風呂行きなさい〜」

父の声に、元気よく答え、風呂へ向かう。

純粋無垢な心は、姉が今日痛みを堪えながらガニ股で過ごしていたことも、白と赤のコントラストを浮かべる杏仁豆腐で姉の顔が曇ったことも、父が浮かべる笑みがいつもと違うことも、気づくことはなかった。
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