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夜空に煌めくアラベスク
第11章 みずがめ座の女

「成田さん、彼女は?居るわよねぇ?」

藍子は思いきって気になることを訊ねてみた。
こんないい男の彼女って幸せだろうなぁと思ったからだ。

「いえ、3ヶ月前まではいたんですが…今はフリーですよ」

「別れたってことですか?喧嘩しちゃった?もしかして成田さんの二股?」

彼がフリーだと知って、なんだか嬉しくなってしまい、別れの原因を茶化してみた。

「喧嘩したって言うよりも、僕がっていうより彼女の方が二股していたんだよ…」

「まぁ、こんな素敵な男と付き合っておきながら、二股だなんて…」

「だらしない女でね…後片付けはしないし、掃除も十分しない女だった…」

「でも、その彼女とはセックスの相性は良かったんでしょ?」

「ああ、最初の頃は甘えるのが上手でね。
だけど、体を重ねる度、だんだん本性を見せ始めた…
だらしなさを注意したら大喧嘩になっちゃって…
叱らなければ二股もせずに、今ごろは結婚していたかもしれない…」

「そうだったんですか…そして今は彼女にもう未練は無いの?」

「ああ、未練はないよ…っていうか、さっきから何だよ。君の相談に乗るつもりが、こちらの身の上話になっているじゃないか」

「うふふ…本当ね。でも、成田さんには、きちんとした女でなければダメだとわかって良かったわ…
私も成田さんに嫌われないように気をつけなきゃ…
ねえ、彼女がいないんだから、不便してるんじゃありません?」

藍子は成田を見つめながら、彼の反応を探るように小さい声でさりげなくそう言った。

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