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夜空に煌めくアラベスク
第8章 さそり座の女
待ち合わせの駅前のロータリー。
そんなに好きな相手ではないけれど、やはり男性とこうして待ち合わせをするとソワソワしてしまう。
やがて、黒のワンボックスカーがやって来て『プッ』とクラクションを鳴らした。
助手席の窓が降りて「やあ、お待たせ」と桜庭が爽やかな笑顔とはほど遠いニカッとぎこちない笑みで安祐美を出迎えた。
安祐美も運転席の桜庭に向かってペコリとお辞儀を返した。
「さあ、乗ってください」
いざ助手席に乗り込むと、ガチガチに緊張してきて彼にこんな私が相手じゃつまんないですよねなんて自虐的に言葉を投げ掛けてしまう。
彼は車を走らせながら、優しく笑いながら「予想してた通り気づかいの出来る方だなと感心しているんですよ」なんて言ってくれて顔が真っ赤になってしまう。
彼がランチにと、連れていってくれたお店は郊外のステーキハウスでした。
「えっ?お昼からステーキ?」
「お肉、お嫌いでしたか?」
「いえ、大好きですけど…」
きっとランチプレートだと思っていたら、サーロインステーキが目の前で焼かれたので驚いてしまった。
「やっぱりこの筋肉を維持するためには肉が一番なんですよ」
そう言って桜庭は袖を捲って太い腕を見せて自慢した。

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