この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第4章 心美
そこに下岡温彦と恵樹が通りかかった。里奈が、

「恵樹くん」

と、声を掛けた。里奈と恵樹の関係は、さほど悪くはない。だからか、立ち止まった恵樹。

「心美が転校したこと、知っていたの?」

前置きも何もなく、いきなり訊くのは、里奈だけでなく、ここの学校の女子の典型。

「卒業式には出席しないとは聞いていたけど、転校なのか?」

逆質問されて戸惑う里奈。

「らしいのよ。今、匡彦が学校に確認したら『転校』だって」

郁美がフォローを入れると、怪訝そうな恵樹。

「っていうか、恵樹。お前、心美と付き合ってるのに、知らないなんてことあるのかよ。しらばっくれてるんじゃねえぞ」

怒鳴ったのは、偉そうな口調で、すぐに怒鳴る橋下貫太郎。苗字が一緒ということもあって橋下徹を意識している貫太郎だが、理路整然と話すのは苦手。自説を押し通すときは理屈ではなく威圧。このときも、無意味に威圧した。

「つきあってる?」

そこに疑問を投げかける恵樹。

「心美とエッチしたんだろ?」

貫太郎が問いに問いで返す、問いの応酬になった。溜息交じりに、

「どうしてそうなる?」

訊き返す恵樹。

「お前が心美の住むマンションから出てきたのを何人も見ているんだよ」

怒鳴る貫太郎。

「わたしも見たわ」

郁美が言うと、頷く里奈。

「というか、クラスで知らないのは数名だよ。バスからも見えるし」

と、駿介も言った。駿介もその路線バスを使う。だから、見たことがあった。

「心美が不登校になっていたから、宿題の内容とか、授業ノートを見せていただけだよ」

恵樹が淡々と話した。

「クリスマスに手編みセーターまで贈られて、コクられて、宿題?授業ノート?んなわけないだろ!」

大きな声を張り上げる貫太郎。声の大きさに反比例して、自信はグラグラに揺れている感じの表情、態度の貫太郎。

「セーター?あ、あれね。マフラーだぜ。それに、あれは、心美のお母さんからだよ。心美が貧血で倒れたときに、救急車を呼んだり、対応したから、お礼だって、心美が俺に渡しただけだよ」

恵樹が経緯を説明すると、場の雰囲気が・・・。確かに、心美は身体が弱いのか、学校でも貧血で倒れたことがあった。心美と恵樹が同じ方向ということもあって、一緒に下校している姿を見ている生徒は多かった。
/84ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ