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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第4章 心美
それはそれで、心美が路線バスに乗らずに、徒歩で三十分近くもかけて、恵樹と一緒に帰るのは、下心があると思っている女子もいたのだが。

その途中で心美が貧血を起こして、一緒にいた恵樹が救急車を呼ぶということは想定できた。もし、貧血で倒れれば、一緒にいる恵樹が救急車を呼び、一緒に病院まで乗って行くとか、そういう対応をするだろうし、そうなれば、確かに親として礼をするのも当たり前と言えばその通り。

「それに、宿題の内容を伝えたり、授業ノートを見せりしたのは、学級委員の香菜や早苗がバスに乗って素通りするから歩いて帰る中から選ばれただけだぜ」

恵樹が言った。ほとんどの生徒が路線バス使用。歩いて最寄り駅まで40分ほど歩いて通う生徒は稀。少なくともクラスにはいなかった。

結果、家が一番近いのは恵樹。

「でも、あれだろ。先生からの指示ではないよな?」

貫太郎に代わって、智輝が指摘した。

「それはそう。先生がそんな気に利いたこと指示するわけないだろ」

恵樹が答えると、同意という顔が揃った。

「だったら、どうして、恵樹が心美にそんなお節介をするんだよ?」

智輝が訊いた。

「どうしてって、決まっているだろ。クラスがずっと一緒だからだよ」

恵樹が答えた。そう、心美と朋華、恵樹はずっと同じクラス。成績順でクラスを分けているから、成績が同じくらいということ。

と言っても二クラスしかないから、上下しかない。

しかも、副教科も混ぜるから、高校受験で最難関や難関に合格した生徒でも、下だったりする。

香菜や早苗は、体育が苦手だったり、家庭科が苦手だったり、いろいろあって、五教科では優秀でも、下のクラスだった。

同じクラスでも最難関から難関を受験できる生徒からエスカレーターで附属高校に上がるしかない生徒まで、雑多だったクラス。

そのなかで、心美と朋華、恵樹は同じクラス。梨々香や香菜、早苗は同じクラスのこともあれば、そうでないこともあったが。

結果、一緒に活動した経験も多く、助け合える雰囲気があった。それを恵樹が指摘すると、わかるような、わからないような空気が流れた。

郁美と里奈は別として、駿介や竜馬、智輝、匡彦、貫太郎、晃、林太郎などは唯我独尊主義で、助け合うなんて価値観は持ち合わせていなかったから、理解できていない様子だった。
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