この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第4章 心美
中学三年生の三学期に不登校になったとはいえ、それまでは、体調不良の早退くらいしかなかった心美。それは三年間同じクラスだった朋華も恵樹も知っていた。

不登校が長い・・・。二か月ほどは、ほぼ休んでいたから欠席に数は四十日を超えるかもしれない。でも、それで出席日数不足はない・・・。

この学校でマシな方だと思っていた横浪も所詮、この程度か・・・。朋華も恵樹も思った。多分、郁美や里奈の表情も似たような感じだった。鵜呑みにしているのは、竜馬や駿介、智輝、貫太郎などの面々。

「退学ということは、引っ越しとかはないですよね」

確認する竜馬。転勤だと聞いた時は、引っ越した?と一瞬、思ったが、退学なら、引っ越しはないと判断した竜馬。駿介も、同じように考え、『計画は続行可能』と判断していた。

「そこまでは学校が関知することではない」

横浪は、知っていないのか、それとも隠しているのか、わからないが、それだけを言って、

「さ、帰れ」

と、追い払うように言って、門を出て行った。

竜馬が、

「おい。心美の住むマンションに行ってみようぜ」


と、言い出した。頷くのは、駿介。そして、気になっている様子の郁美と里奈。貫太郎や顕が歩き出した。

マンションに行っても、もういないとわかっている朋華。それに方向も違う。方向が違う林太郎や智輝も行く気配はなかった。

「俺は方向が違うから帰る」

智輝が駿介や竜馬に向かって言うと、歩き出した。

「わかった。明日、結果を伝えるよ」

竜馬が返事をしていた。朋華は、林太郎と同じ方向。でも、一緒に帰りたいとは思わないから、別れて、別の道から帰ることにした。学校の近くの公園まで走った。

公園の中を突っ切って帰るのは恵樹。心美と恵樹がこの公園を一緒に通るのが、校舎の窓から見えていた。二人が歩いていくのを窓から朋華は何度か見かけ、羨ましかった。

恵樹は、心美のマンションに行ったと思っていたから、朋華は単に、普段は通ることの無い公園で、楽しそうにしていた心美の思い出を懐かしんでいた。

自分が心美と恵樹が歩く姿を見ていた校舎の窓が、公園からも見える。後ろ姿だったから、心美も恵樹も、自分があの窓から見ていたことは知らない。諸行無常。平家物語を思い出した朋華。
/84ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ