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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第6章 引越
子供たちの合従連衡。保護者たちの合従連衡。それに振り回される学校という構図もあったのかもしれないが、学校側も一貫性がなく、学費の確保や、寄付金という経営に関わる部分もあって、毅然とした態度で保護者に臨むことができない環境だった。
小学校も中学校も、校長はお飾りで、教頭が実務と取り仕切るという体制。少子化による生徒減少。大学附属という特徴以外に、取り立てるべき特徴がないという現実。教員の魅力不足。惰性と前例主義。私学でありながら、限りなく公立に近い校風。幼稚園から大学まで揃うというスケールメリットをまったく生かせない発想力が貧困な経営陣。
現場の責任者である教頭たちは、保護者の言葉に一喜一憂する状況。経営が厳しいことから寄付金を募り続ける状況に、不安になる現場の先生たち。前途に絶望するベテランに、転職先を探し始める中堅、次々に退職する先生たち。
一貫性も何もない場当たり的な対応に終始し、最後は、寄付金の多寡や、兄弟の有無などで右顧左眄する管理職。
竜馬の母親や、郁美や里奈の母親の無理筋な要求に屈するしかない教頭。
「わかりました。仰る通りに致しますので、ぜひ、寄付をお願いします」
それが口癖の教頭。横でそれを見る主任や担任。
「僕は、ここの卒業生です。ここを卒業して、医学部合格で、学校の知名度アップにも貢献し、今は外科部長として、経歴には、ここの卒業生であることをホームページでも触れていますし、この間は、学校案内のパンフレットでも、母校を賛美する内容を収録していただきましたよね。その、僕の息子を軽々に扱っていいと思っているんですか!」
と、怒鳴り込むOBの父親に無理難題を押し付けられて、応じるしかない教頭。
「わかっております。息子さんの願いが叶うように、ライバルは排除します」
そう誓った以上は、完遂するしかない。職員会議で、その内容を徹底する教頭に、愛想を尽かす先生たち。しかし、給料を受け取る以上、仕事として、その無理難題を実行するしかない先生。
小学生でも低学年なら先生の言うことは絶対で、完遂できる。しかし、学年が上がり、子供たちが成長してくると、そうはいかない。疑問を持つ。不信感を持つ。抵抗をするようになっていく。一部の保護者の無理難題に応じていると、他の保護者から突き上げが来る。
それが、この学校の現状だった。
小学校も中学校も、校長はお飾りで、教頭が実務と取り仕切るという体制。少子化による生徒減少。大学附属という特徴以外に、取り立てるべき特徴がないという現実。教員の魅力不足。惰性と前例主義。私学でありながら、限りなく公立に近い校風。幼稚園から大学まで揃うというスケールメリットをまったく生かせない発想力が貧困な経営陣。
現場の責任者である教頭たちは、保護者の言葉に一喜一憂する状況。経営が厳しいことから寄付金を募り続ける状況に、不安になる現場の先生たち。前途に絶望するベテランに、転職先を探し始める中堅、次々に退職する先生たち。
一貫性も何もない場当たり的な対応に終始し、最後は、寄付金の多寡や、兄弟の有無などで右顧左眄する管理職。
竜馬の母親や、郁美や里奈の母親の無理筋な要求に屈するしかない教頭。
「わかりました。仰る通りに致しますので、ぜひ、寄付をお願いします」
それが口癖の教頭。横でそれを見る主任や担任。
「僕は、ここの卒業生です。ここを卒業して、医学部合格で、学校の知名度アップにも貢献し、今は外科部長として、経歴には、ここの卒業生であることをホームページでも触れていますし、この間は、学校案内のパンフレットでも、母校を賛美する内容を収録していただきましたよね。その、僕の息子を軽々に扱っていいと思っているんですか!」
と、怒鳴り込むOBの父親に無理難題を押し付けられて、応じるしかない教頭。
「わかっております。息子さんの願いが叶うように、ライバルは排除します」
そう誓った以上は、完遂するしかない。職員会議で、その内容を徹底する教頭に、愛想を尽かす先生たち。しかし、給料を受け取る以上、仕事として、その無理難題を実行するしかない先生。
小学生でも低学年なら先生の言うことは絶対で、完遂できる。しかし、学年が上がり、子供たちが成長してくると、そうはいかない。疑問を持つ。不信感を持つ。抵抗をするようになっていく。一部の保護者の無理難題に応じていると、他の保護者から突き上げが来る。
それが、この学校の現状だった。

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