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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第7章 疼き
ガラガラと教室の引き戸を開ける音がした。図工室に誰かが入ってきた。足音が近づくにつれて増えた。多分、カツッ、カツッという音は先生。他は児童か生徒。上履きの足音は響かない。それが近づくと、カツッという音以外に、パタパタという音が増えた。
中学はテストも終わり、卒業までは午前中授業。でも、小学校は午後も授業がある。それを忘れていた梨々香。
梨々香や恵樹が習った図工の先生は退職したことは知っていた。今はまったく知らない先生。在校中から退職する先生が多かった小学校。卒業後も退職する先生が相次ぎ、小学校に残っている習ったことがある先生はわずか。
図工室を利用するだけなのか、準備室に誰か入ってくるのか。身構えながら図工室の人の気配と、準備室のドアが開く気配がないか、観察する二人。
附属中学校の生徒が、附属小学校の校舎にいて咎められることはない。それに、二人の小学校の低学年の頃の関係を知っている先生も校長や教頭以外はいない。
梨々香も恵樹もほぼ同じことを考えていた。それは互いに視線でわかっていた。ある意味、以心伝心。
「行くわよ」
物陰から立ち上がり、図工準備室を抜けて、廊下に出た梨々香と恵樹。図工室で作業している児童が見えた。立ち止まらず、廊下を突っ切って、中学校のエリアまで歩き続けた二人。職員室の前を通り抜け中学校の昇降口を通り階段を登った。
要するに来た道を戻って、自分たちの教室に戻ろうとしていた。
「今日の子とは二人だけの秘密」
梨々香が恵樹に話しかけた。恵樹が頷いた。何年経っても変わらない二人の関係。
小学校の低学年の頃のハグも二人だけの秘密だった。オープンにしていたハグを禁止されてから、二人は隠れてするようになった。あれも秘密のはずだった。でも、バレた。
それは見ている目があったから。
そして、この時も、図工準備室の裏側で抱き合い、キスする二人を見ている視線があったことに二人は気が付いていなかった。
二人が教室に戻り、バラバラになった後、教室に朋華が入ってきた。担任の横浪がホームルームをするために入ってきた。
それぞれが自分の席に座り、起立、礼からホームルームが始まった。
梨々香を睨む朋華。その視線に気が付いた梨々香。まさか・・・。疑念がよぎった。
中学はテストも終わり、卒業までは午前中授業。でも、小学校は午後も授業がある。それを忘れていた梨々香。
梨々香や恵樹が習った図工の先生は退職したことは知っていた。今はまったく知らない先生。在校中から退職する先生が多かった小学校。卒業後も退職する先生が相次ぎ、小学校に残っている習ったことがある先生はわずか。
図工室を利用するだけなのか、準備室に誰か入ってくるのか。身構えながら図工室の人の気配と、準備室のドアが開く気配がないか、観察する二人。
附属中学校の生徒が、附属小学校の校舎にいて咎められることはない。それに、二人の小学校の低学年の頃の関係を知っている先生も校長や教頭以外はいない。
梨々香も恵樹もほぼ同じことを考えていた。それは互いに視線でわかっていた。ある意味、以心伝心。
「行くわよ」
物陰から立ち上がり、図工準備室を抜けて、廊下に出た梨々香と恵樹。図工室で作業している児童が見えた。立ち止まらず、廊下を突っ切って、中学校のエリアまで歩き続けた二人。職員室の前を通り抜け中学校の昇降口を通り階段を登った。
要するに来た道を戻って、自分たちの教室に戻ろうとしていた。
「今日の子とは二人だけの秘密」
梨々香が恵樹に話しかけた。恵樹が頷いた。何年経っても変わらない二人の関係。
小学校の低学年の頃のハグも二人だけの秘密だった。オープンにしていたハグを禁止されてから、二人は隠れてするようになった。あれも秘密のはずだった。でも、バレた。
それは見ている目があったから。
そして、この時も、図工準備室の裏側で抱き合い、キスする二人を見ている視線があったことに二人は気が付いていなかった。
二人が教室に戻り、バラバラになった後、教室に朋華が入ってきた。担任の横浪がホームルームをするために入ってきた。
それぞれが自分の席に座り、起立、礼からホームルームが始まった。
梨々香を睨む朋華。その視線に気が付いた梨々香。まさか・・・。疑念がよぎった。

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