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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第8章 告白
ベンチに座った恵樹。その横に朋華は座った。ここは、心美が座っていた位置。

「ここで、心美とどんな話をしていたの?」

訊かなくてもいい話をしてしまってから、後悔する朋華。

「そうだね。クラスのみんなと、どうすれば、仲良くなれるか?とか、心美は話していた。あと、どうして、女子はわたしを嫌うのか?とか、学校に行くのがツラいとか。いろいろ話していたよ」

恵樹が話した。頷いた朋華。

「で、恵樹くんは、どんなアドバイスをしたの?」

乗った船。最後まで聞かないといけないと思った朋華。

「アドバイス?無理だよ。女子の関係は根深いだろ。俺も、心美も、中学に内部進学するべきではなかったんだと思う」

恵樹が校舎を見ながら話した。

「それは同じ。わたしもそう思う。わたしはツラいまではいかなかったけど、なぜ、ここにいるのかな?って思うことはあった。でも、恵樹くんがいたから、通い続けられた」

朋華がそう言いながら、恵樹の手を再度、握った。

「俺がいたから?」

怪訝な顔の恵樹。

「小学校の低学年の頃、ずっと一緒だったでしょ」

朋華が言った。確かに、そうだった。小学校の一年生、二年生、三年生は一緒のクラスだった。匡彦が恵樹を殴って、朋華の肘が当たったとか言って、仲を裂かなければ、もっと親密だったかもしれない。

「それに、中学も」

それもその通りだった。中学校の一年生、二年生、三年生。結局、中学はずっと一緒のクラスだった。九年の小中学校生活で、六年間一緒だった。

「そう言われたらそうだったね」

恵樹が答えた。

「ずっと、好きだった」

朋華はありったけの勇気を振り絞って、その言葉を伝えた。驚いている恵樹。恋愛には疎い&鈍い恵樹。その鈍い反応を見て、

「だから、好きなの!わたしは、恵樹くんが、好き!」

と、言いながら、ベンチの横に座る恵樹の前に立つ朋華。

「ねぇ、ハグして。わたしにもハグしてよ!ずっとハグして欲しかった。小学一年生のときから、ずっと」

恵樹を見つめる朋華。戸惑う恵樹の顔を見て、切なくなる朋華。見上げる恵樹の視線と朋華の視線が交錯した。その時になって朋華は思い出した。恵樹を梨々香に奪われたくない一心で突っ走って、ここまで来たけど、トイレでショーツを脱いで、ショーツを穿いていないことを。
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