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Sturm und Drang-疾風怒濤-霞んだ空の向こう側
第8章 告白
「見ていたの?」

恵樹が口にできたのはその一言だけだった。

「今日、初めて見たわ。図工準備室の裏側で、梨々香と抱き合いながらキスをしていた。わたし、図工準備室にいたの。卒業する前に、小学校の想い出を確認したかったから。そうしたら、梨々香と恵樹くんが、通り過ぎて、図工準備室の裏側で・・・。小学校時代から、ずっと、あそこで、隠れながら抱き合いながらキスをしていたの?」

朋華が恨めしそうに訊いた。

「ち、違う」

恵樹は、それだけを言葉にした。朋華が、恵樹に続きを即すように顔を見た。

「今日が初めて。ハグも、ずっとしていなかった」

やっとのことで言葉にして朋華に伝えた恵樹。聞いて朋華には何となくわかった。卒業前に、思い出の場所でハグをして、さらにステップアップ。それがキスだったと・・・。でも、疑問が湧いた朋華。

卒業前まで、元カレ、元カノで良かった関係が、ここで動き始めたのか?心美の転校が影響している?それとも、卒業間際になって、心境に変化があった?朋華も卒業まで一週間を切ってから、自分の思いを伝えたいという気持ちになった。梨々香も似た感じなのかもしれない。元カレ、元カノで良かった関係が、卒業が迫って、やり直したくなったのかもしれない。

そういえば、二人が別れた理由。あんなに仲が良かったのに別れることになったのは、先生の指導だった。それは同じクラスだった朋華も見ていたから、わかっていた。

「ハグ禁止」

校則のない学校では、教員たちの恣意的な運用で始まる禁止事項。小学一年生の当時、スキンシップは多かったのは、梨々香と恵樹に限ったことではなかった。でも、この禁止以降、児童間のスキンシップは格段に減った。後になって知ったのは、女子からハグされない男子の保護者からの苦情申し立てに、管理職が応じたから。たぶん、実権のないお飾り校長ではなく、教頭の独断。寄付すると言えば、カラスは白いというタイプなのは、小学校の高学年になると全員が知っていた。世の中は金次第。悪しき資本主義の見本。それが日比野教頭だった。

小学六年生の頃、モテない駿介や匡彦、智輝などの母親が旦那の寄付をちらつかせながら、ハグ禁止を迫ったという事実を聞いて、呆れた女子は多かった。禁止してもモテない男子がモテるようになるわけではないのにって。
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